港区は7月27日、赤坂4丁目の旧赤坂小学校跡地に大学などの教育機関を誘致する方針を決めた。事業者は公募プロポーザル方式で今年秋ごろから募集を始める。
公募プロポーザルとは、複数の事業者から建築物の企画を募り、その中で最も優れた提案を行った者を選定する方法。区は公募にあたり、「防災機能」「いきがいづくり・社会参加支援機能」「産業・地域振興機能」の3条件を必須機能として設定する。
土地の敷地面積は6640.09平方メートルで、隣接する地権者との共同事業として行う予定。教育機関の床面積は敷地の半分以上を条件に募集し、学校教育法第1条で規定する大学(短期大学は除く)や大学院、文部科学省から「外国大学の日本校」として指定された外国大学が対象となる。
1992年3月の閉校以来、旧赤坂小学校跡地は再活用の方法が検討されてきた。今回、大学などの教育機関の誘致に決まった理由に関しては、港区内でも特に赤坂地域は高齢化率が高く、地域活性化には若年層を街に呼び込む施策が必要との声が住民から上がっていたためという。
「公募にあたり設定した必須機能は、大学が地域社会と共生できるような提案を期待して決まったもの」と赤坂地区総合支所協働推進課担当者。「地域の高齢者が大学でボランティアをしたり、反対に学生が地域振興のビジネスプランを提案するなど、考えられることはたくさんある。研究に特化した機関ではなく、地域に向かって開かれ活気にあふれた大学が誘致できれば」とも。
地代や詳細な公募条件は決まり次第発表する。