国立劇場(千代田区隼町4)が現在、ピコ太郎さんの楽曲「PPAP」のパロディー動画をユーチューブで公開し、ネット上で話題を集めている。
国立劇場公式キャラクターのくろごちゃんも「PNSP」の音色に合わせたダンスを披露する
1966(昭和41)年に開館し、歌舞伎、日本舞踊、文楽、邦楽など日本の伝統芸能の公演を行ってきた同劇場。
同劇場が独自で制作した動画をユーチューブで公開するのは今回が初めて。タイトルは「PNSP(Pen-Nurisampo-Sampo-Pen)/国立劇場版PPAP 塗三方 ぬりさんぽう」。
7人の演奏家と同劇場公式キャラクターの「くろごちゃん」が出演する約2分間の動画となっており、演奏家は太鼓や、笛、三味線などで曲を演奏し、くろごちゃんが「ペン」や「三方」を持って踊りを舞う。
動画制作のきっかけは、12月5日に同劇場で行われた現在公演中の歌舞伎公演「通し狂言 しらぬい譚(ものがたり)」の記者発表会で、主演を務める歌舞伎俳優の尾上菊五郎さんが「PPAP」について触れたことからという。
動画の収録は12月26日に行い、約1時間30分の曲作りと約2時間の撮影で完了し、1月13日に公開した。
公開から7日たった1月19日には、再生回数が200万回を突破。ツイッター上では、「国立劇場なにやってるのwww」「ガチじゃないですか(笑)」「マジかっけえ」(以上、原文ママ)などと、賞賛の声も多く見られる。
同劇場宣伝課の桐田幸治さんは「動画を作るなら本気で作りたかったので、演奏者もプロにお願いした。単語の語尾に『ポー』がつく、何か良いものがあれば制作に取り掛かろうと思ったが、意外にも身近に三方(さんぽう)があったため制作を決意した」と話す。
「公演中の初春歌舞伎『通し狂言 しらぬい譚(ものがたり)』でも『PPAP』について触れる場面があり、もっと多くの人に知っていただきたいと思い制作した。劇場や歌舞伎というと硬いイメージがあるが、もともとは『庶民の娯楽』で、かなり身近なもの。ぜひこの機会に足を運んでいただき実感してほしい」とも。
同動画は、ユーチューブ・チャンネル「国立劇場 National Theatre, Tokyo」で公開している。