一度はのれんを下ろし、閉店した赤坂の高級料亭「赤坂 金龍」(港区赤坂3)が4月中旬、新業態店として復活することが明らかになった。
同店は約4年前に閉店した元高級料亭。バブル崩壊後、客足が減ったことに加え、店内に4部屋しかないという回転率の悪さから経営が悪化し、建物が老朽化し、料亭として営業を続けることが難しくなったという。
同店の数奇屋作りの家屋は内外から高い評価を受けており、閉店後も利用者から惜しむ声があり、数寄屋造りの建物は取り壊さずに残し、若手陶芸家の展示会などを開催するなどして活用してきた。
リニューアル店は高級和風ダイニングバーとして開業する。コンセプトは「日本の伝統芸能のライブを楽しめる店」。数奇屋作りの建物2階部分にステージを設け、芸者さん、三味線、太鼓持ち(男芸者)などのライブを行う。1階では料理や酒を提供し、数奇屋作りの建物や日本庭園を楽しみながら食事ができるようにする。席数も約100席に増やし、料亭時代より安い価格設定に。
ターゲットは海外からの観光客や外資系ビジネスマン。外国人でも利用しやすいように、テーブル席やワインなども用意する。同店を経営する秋葉ビルディング(新宿区)ディレクターの秋葉佳宣さんは「日本の伝統文化を伝える施設が少ないことから、日本の文化を伝えられるような店にした。気軽に日本の伝統文化を楽しめる店として再スタートする」と話す。