トムソン・ロイターの日本部門である「トムソン・ロイター・ジャパン マーケッツ・ディビジョン」(港区赤坂5)と朝日新聞デジタルメディア本部(中央区)、ソネット・メディア・ネットワークス(渋谷区)の3社は2月12日、赤坂Bizタワー(港区赤坂5)で会見を行い、業務提携とインターネット広告の共同販売サービス「ビジネスプレミアムネットワーク」を4月から開始することを発表した。
会見には、トムソン・ロイター・ジャパンマーケッツ・ディビジョン、ゼネラルマネージャーの楠山健一郎さん、朝日新聞デジタルメディア本部長の大西弘美さん、ソネット・メディア・ネットワークス・穂谷野智社長が出席。
4月から共同で始める新サービスは、ビジネスマンや富裕層をターゲットとするアドネットワーク。複数のサイトの広告枠をネットワーク化し、ひとつの広告枠として販売するアドネットワークは、これまでポータルサイトが展開するようなジャンルやカテゴリを越えて配信する横断型アドネットワークが主流。新サービスはビジネスユーザーの多い、新聞社、出版社、通信社が展開する専門性の高い「ビジネス系」サイトが競合の枠を越えて組む垂直型アドネットワークとして展開。ターゲティングが可能な垂直型アドネットワークを展開することでビジネスパーソンに特化した広告商品として販売する。
オンライン広告市場が拡大しているアメリカにおいても近年、広告主のアドネットワークに対する関心が「ユーザー属性をターゲットすること」に対して集まっていることから、同サービスでもターゲティングしやすい垂直型のアドネットワークを採用。行動履歴をもとにした行動ターゲティングなどの最新テクノロジーを利用し、ユーザーの興味別にターゲットを絞った広告配信と高いリーチを狙う。
「ロイター.co.jp」「asahi.com」「AFPBB News」「jiji.com」「ダイヤモンドオンライン」「東洋経済オンライン」「プレジデントロイター」「CNN.co.jp」の8媒体が同サービスに参加し、広告在庫を提供する予定。参加媒体合計で月間1億PV規模、3,000万人のプレミアムユーザーにリーチできる日本最大級の垂直型ビジネス系アドネットワーク商品として展開する。サイトスケールの小さい専門サイトが共同で広告枠を販売することで、スケールの大きな広告メディアを創出し広告在庫の収益化を目指す。年間3億円程度の売り上げを見込む。
主要なビジネスサイトの中でも、自社コンテンツを配信しているブランド力と歴史のある伝統メディアのみをパートナーとして選別。「伝統的メディア主導の価値あるコンテンツを価値ある単価で販売」としており、他のインターネット広告とは異なる高い広告単価で販売する。
「専門サイトとしてのオンライン戦略を追求した。ビジネスパーソンにリーチする新サービスで業界に新しい一石を投じたい」とトムソン・ロイター・ジャパンの楠山さん。
広告主は金融機関、自動車メーカー、家電メーカー、不動産、「B to B」向け商品、「B to C」向け高級消費財などを想定。トムソン・ロイター・ジャパン、朝日新聞、ソネット・メディア・ネットワークスが企画・戦略を行い、ソネット・メディア・ネットワークスが広告配信プラットフォーム・販売窓口となる。
課金形態は広告が1,000回掲載されるごとに課金される「CPM」。広告原稿はレクタングルとスーパーバナーで配信単価はレギュラーメニューで1.2円(50万インプレッション~)から。配信期間は1カ月を想定。枠数を限定したインプレッション数を増量したパッケージメニューも提供する。広告枠の販売開始は2月12日から。広告配信開始は4月を予定。