赤坂の老舗和菓子店「とらや」(港区赤坂4)内の菓子資料室「虎屋文庫」(TEL 03-3408-2402)が現在、本社2階の虎屋ギャラリーで資料展「甘い対決 和菓子の東西展」を開催している。
1973(昭和48)年、和菓子文化の伝承と創造の一端を担うことを目的に創設された同文庫。同店は長年にわたり宮中の御用を務めてきたことで、菓子の絵図帳や古文書、古器物などが数多く伝えられている。同文庫では、その資料を保存・整理するとともに、さまざまな菓子資料を収集し、年1~2回の展示開催や機関誌の発行などを通して和菓子の情報を発信している。
今回の企画展では、関東と関西の生地の違いを比べる「桜餅 東西対決!」、月見の時にお供えする団子の形の違いを紹介した「月見団子のかたち」、「ぜんざいといえば?」「江戸時代の東西菓子くらべ」など東西の違いが特徴的な和菓子約40点を展示する。ほかにも、錦絵・版本・動画なども紹介。毎週月曜日には無料の展示説明も行う。
「『ぜんざい』と『汁粉』の呼び方、『串団子の数』など、身近な菓子に地域差があることに驚いてもらえるのでは。知っているようで意外と知られていない、東西の和菓子をめぐるさまざまな話題を楽しんでほしい」と広報担当の奥野さん。「会場では『桜餅』の生地についてのアンケートも行ってるので、ぜひ出身地の桜餅がどのようなものか教えてほしい」とも。
開催時間は10時~17時30分。入場無料。展示説明は毎週月曜10時30分から。予約不要。11月30日まで。会期中無休。