グランドプリンスホテル赤坂(千代田区紀尾井町)では11月26日、スポーツの振興を目的とした「スポーツニッポンフォーラム」の表彰制度である「FOR ALL 2008」の授賞式が開催された。主催はスポーツニッポン新聞社(江東区)。
同社は昨年からスポーツの振興を目的に「スポーツフォーラム」を開催。年4回、フォーラムを開催しており、年末に行われる同フォーラム内で「FOR ALL 2008」の表彰も同時に行っている。
同賞はその年にスポーツで最も活躍した人や団体、またはスポーツを通じて社会貢献した人や団体に贈られる賞で、スポーツニッポン新聞の全国の記者から推薦を受けて、その候補の中から選考委員の審査を経てグランプリを決定する。昨年は萩本欽一さんと茨城ゴールデンゴールズがグランプリを受賞。今年は、北京五輪で金メダルを受賞した競泳の北島康介さんと、ソフトボールの上野由岐子さんのダブル受賞となった。
北島さんはアテネ五輪に続き、北京五輪で男子100メートル、200メートル平泳ぎで2冠に輝き、100メートルでは世界新、200メートルでは五輪新という記録を樹立したことに加え、「FROG TOWN MEETING」など、全国各地の小学校を訪問する活動が評価され、グランプリに選ばれた。
上野さんは、北京五輪で女子ソフトボール日本代表として出場。最速119キロの速球を武器に日本に悲願の金メダルをもたらしたことに加え、地域のスポーツ教室などにも積極的に参加し、スポーツの振興、底辺拡大に努めたことが評価された。
表彰式で同社の山本進社長は「今年の北京五輪でたくさんメダルを獲得しましたが、涙を流しながら見たのはこの2人の試合でした」とコメント。受賞した2人は「競技以外の活動が評価されて賞をいただくのは初めてなのでうれしかった」(北島さん)、「ソフトボールは2012年のロンドンオリンピックではなくなってしまうが、2016年のオリンピックでの復活を目指しこれからも頑張りたい」(上野さん)と受賞の喜びを語った。
また、北島さんは流行語となった自身の言葉に触れられると、「この『超気持ちいい!』『何も言えね~!』は狙って言ってない。そんな言葉が流行語になっていいのかと複雑な気持ち」とコメントした。