企画展「記録をたどり、未来に備える~防災専門図書館70年の歩みと災害史~」が7月6日、日本都市センター会館8階の「防災専門図書館」(千代田区平河町2、TEL 03-5216-8716)で始まった。
1956(昭和31)年7月6日に開館した同館。全国の市が共同で設立した公益社団法人全国市有物件災害共済会が運営する。約2000冊の資料でスタートし、現在は約17万冊を所蔵。地震や洪水、噴火などの自然災害に加え、火災、公害、事故、戦災など人為災害に関する資料も収集・公開している。
今回は、開館70周年を記念して企画。館内には、同館の歩みと1956(昭和31)年以降に国内外で発生した災害を組み合わせた年表を展示する。移転の歴史や蔵書数の推移、2014(平成26)年に始めた企画展などの活動と共に、伊勢湾台風や阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨などを紹介。当時の社会の出来事も盛り込み、災害を時代背景と併せて振り返ることができるようにした。
年表で星印を付けた災害については、写真や地図、グラフなどを使ったパネルで詳しく解説。被害の状況だけでなく、その災害から得られた教訓や復旧の過程、災害をきっかけに整備・改正された法律や防災対策なども取り上げる。会場奥では、富士山噴火による首都圏への降灰や首都直下地震、南海トラフ地震など、今後想定される災害への備えも紹介する。
同館司書・学芸員の堀田弥生さんは「災害の歴史は、ある意味では記憶の風化の歴史でもある。繰り返されてきた災害を無駄にしないためにも、何が教訓として残り、その後どのように生かされてきたのかに目を向けてほしい」と話す。「防災について少しでも気掛かりがある人に来てもらいたい。5分だけでも、一つの展示を見るだけでも、備えを考えるきっかけになれば」とも。
来場者には、同館が所蔵する江戸時代の瓦版「あんしん要石」をプリントしたクリアファイルを進呈する。
開館時間は9時~17時。土曜・日曜・祝日休館。入館無料。2027年7月30日まで。