ANAインターコンチネンタルホテル東京(港区赤坂1)で2月22日、「第5回日本ケータイ小説大賞」の表彰式が開催された。主催は日本ケータイ小説大賞実行委員会(毎日新聞社、スターツ出版)。
日本ケータイ小説大賞は、本格的ケータイ小説作家を目指す作家の登竜門的存在。ケータイ小説がまだ世に広く知られていなかった2006年に創設され、昨年は17歳の高校生作家による青春小説「風にキス、君にキス。」が大賞に選ばれた。
過去最高の9,116作品の応募があった今回は、2回にわたる読者投票を勝ち抜いた15作品の中から入賞作を決定。大賞には、櫻井千姫(さくらいちひめ)さんの「天国までの49日間」が輝いた。優秀賞はコンさんの「有明先生と瑞穂さん」、高橋あこさんの「太陽が見てるから」の2作品。特別賞はイアムさんの「放課後図書室」。大賞の同作品にはTUTAYA賞も贈られた。
審査員を務めたモデルのてんちむさんは、いじめがテーマの大賞受賞作品について、「友達や家族の気持ちがよく考えられるし、苦しんでいる子たちの救いになる小説ではないかなと思いました。イケメンの榊くんとの恋愛にはきゅんきゅんしました。続きが読みたいです」と評価。同じく、毎日新聞東京本社学芸部編集委員の内藤麻里子さんは「いじめをテーマにし、救済の道を見いだそうとした志は高く、かなりな程度その目的を達成している。ファンタジー・ホラーとしてのストーリー性、小説としての完成度が非常に高い」と評した。
大賞を受賞した「天国までの49日間」は、2月24日から全国の書店で発売されるほか、電子書籍も同時発売される。他の入賞作品も、順次書籍化を予定しているという。