赤坂通りまちづくりの会とAIロボティクス企業のハタプロ(港区)、博報堂が共同で展開する教育プロジェクト「Earth Wonders(アースワンダーズ)」の体験会が12月10日、赤坂Bizタワー(港区赤坂5)内の教育施設「UNIVERSITY of CREATIVITY」で開催された。
「地球の不思議を街のみんなで『みる、つくる、つながる』」をテーマに掲げる同プロジェクト。知識を一方的に学ぶ座学型ではなく、子どもたちの感性や好奇心を起点に、観察や制作を通して理解を深める「アトリエ型」の学びを提供するという。当日は広尾学園中学校・高校(同区)の生徒のほか、地元に住む高校生や中学生、小学生など約40人が参加した。
体験会では「生物着想AIキャラクター創出ワークショップ」を実施。港区の生物多様性を学びながら、ハタプロが開発に関わるハンディー顕微鏡などのツールを使って身近な自然物を観察し、気づきをアイデアに落とし込み形にするプロセスを体験した。参加した生徒たちは、肉眼では見えにくいミクロの世界に触れながら、驚いた様子で観察を続けた。
ハタプロの伊澤諒太社長は「最先端のAI技術を『自然と対立するもの』ではなく、『自然をより深く知るためのツール』として位置付けた点が最大の特長。AIロボットやIoTの知見と博報堂のクリエーティブ力を掛け合わせ、共創的な学びの場づくりを目指す。今後はアースワンダーズ開講に向けた展開や、AIキャラクターとの連携なども考えている」と話す。
赤坂通りまちづくりの会の小出俊二会長は「まちづくりは意見交換も大切だが、教育を切り口に子どもや保護者が自然に関われる場を設けることで、地域の交流も深まる。今後はより幅広い世代に参加してもらえる取り組みにしていきたい」と話す。