ワークチェア専門の体験サロン「Chair isn’t(チェア・イズント)」が11月22日、「ニューオータニ・ガーデンコート」(千代田区紀尾井町)2階にオープンした。
運営はオカムラ(横浜市西区)。同社は1945(昭和20)年に創業し、オフィスや商業施設、物流センターなどの分野で空間づくりを手がけてきた。外堀通り沿いに「オカムラ赤坂ビル」(千代田区永田町2)を東京の拠点として構えるなど、赤坂エリアともゆかりが深い。
ここ数年のハイブリッドワークの広がりで在宅勤務が増え、「自宅の椅子を見直したい」というニーズが高まったことが開設の背景。実際に座って試しながら、「体に負担の少ない座り方」も学べる場として同サロンを立ち上げた。
施設面積は約200平方メートル。入り口には、ゲーミングルームと書斎をイメージした2つのショーウインドーを設け、チェアとデスクをセットで配置。来場者が自宅のワークスペースをイメージしながらサイズ感やレイアウトを確認できるようにした。施設内には10種類以上のチェアを常設し、自由に座り比べできる「フリーシーティングエリア」も用意。価格表示を行わず、スタッフが製品の背景や開発の狙いなどを説明する。
中央のサロン空間では、来場目的や体の悩みをヒアリングしたうえで、スタッフがチェアの選び方や調整方法を案内。来年1月中旬からは、同社の社内資格を持った「オカムラチェアマスター」が一対一で対応する予約制プログラム「チェアマスターサービス」も始める予定。1日3枠、最大30分間、個室ブースでじっくり座り比べができるという。
オフィス環境事業本部長の神崎仁利さんは「椅子は『座る道具』というイメージが強いが、本来は一日の大半で体を支える『人生の相棒』のような存在。ネットだけでは伝わりにくい価値や作り手の思いを、対話を通じて伝えたい。ここでは販売は行わず、気に入った人はECサイトから購入していただければ」と話す。「買う目的がなくても気軽に来店していただいて構わない。会社の椅子と自宅の椅子の違いが気になっている方や、在宅ワークで腰や肩に負担を感じている人にこそ体験してほしい」とも。
営業時間は11時~19時。火曜・水曜・祝日定休。