水琴窟の「癒やしの音」が着信音に-赤坂水琴窟ギャラリーが音源提供

赤坂水琴窟ギャラリーに設置されている「水琴窟」。

赤坂水琴窟ギャラリーに設置されている「水琴窟」。

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 NTTドコモが昨年12月25日より発売しているパナソニック製の携帯電話「P-03A」型の着信音に「赤坂水琴窟ギャラリー」(港区赤坂4、TEL 03-6904-3141)の水琴窟(すいきんくつ)の音が採用されている。

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 水琴窟とは、江戸時代に庭師が排水を目的に考案した仕掛けで、水の音と甕(かめ)の反響を利用した一種の発音装置。寺院などで手を清めるために設置されている蹲踞(つくばい)や手水鉢(ちょうずばち)などの地下に造られ、底に小さな穴を開けたかめを逆さに埋め、排水された水がかめの天井から「しずく」となって落ちるように設計されている。かめの底に溜まった水面に落ちる水滴の音がかめの空洞で共鳴し、琴の音に似た音を響かせることから、水琴窟と呼ばれる。しずくの大きさ、落ちる場所、落ちるタイミングなどさまざまな要素で音が変わる「癒やしの音」として知られる。

 「最近はマスコミ関係者の訪問が増えており、『癒やし音』がテーマとして頻繁に扱われているようで、水琴窟の音も『癒やしの音』の一つとして取り上げられている。携帯電話の着信音も『癒やしの音』が求められている時代背景から採用されたのでは」と同ギャラリー管理責任者の加藤忠さん。

 同ギャラリーは、NPO法人の日本水琴窟フォーラムが運営するギャラリーで、「生」の水琴窟の音を提供することを目的に2006年6月にオープン。水琴窟は通常、屋外に作られていることが多いが、屋外では生活音が混ざってしまうことに加え、特に都心では「生」の音が聞ける場所が限られていることから室内に水琴窟を設けた同ギャラリーを開設。「耳だけでなく、体全体で体感してほしい。生の音に触れることが大切」と加藤さん。

 ギャラリーは、元々加藤さんが事務所として使用していた場所を改装したもので、和室スペースをギャラリーとして使用。押し入れがあった場所を改装し、水琴窟を事務所内に設けた。席は2席用意。鑑賞中はライトを落とし、「水琴窟」の音に集中できるようにする。

 営業時間は13時~18時。水曜のみ営業。入場無料。

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