迎賓館赤坂離宮(港区元赤坂2)が5月8日、参観の募集を開始した。
同館は1909(明治42)年に、紀州徳川家の江戸中屋敷があった敷地の一部に皇太子の住居である東宮御所として建設。1974(昭和49)年、国家元首などを迎えるための迎賓施設として改修された。以後は、先進国首脳会議や晩さん会、レセプションといった重要な国際活動の舞台として使用されている。昨年4月には、安倍晋三首相とオバマ米大統領との首脳会談や共同記者会見も行われた。
通常非公開の同館だが、日本外交の一端を担う国の迎賓施設としての迎賓館の意義を多くの人に理解してもらうことを目的に、1975(昭和50)年から毎年、接遇に支障のない時期に参観を行っている。毎年多くの応募があり、昨年はこの10年間で最多の3.51倍の高倍率となった。
今年は、晩さん会の招待客が国・公賓に謁見(えっけん)したり、条約・協定の調印式などに使う「彩鸞(さいらん)の間」をはじめ、国・公賓主催の公式晩さん会が催される大食堂の「花鳥の間」、「朝日の間」「羽衣の間」の4部屋を公開する。
「首脳会談や晩さん会が行われる公用室や、7メートルを超える大きな噴水など、たくさんの見どころがあるので、年に一度のこの機会に、ぜひご応募いただければ」と同館担当者。
参観日程は8月18日~8月27日の10日間。定員は1日あたり2,000人の計2万人。申し込みはインターネットか郵便で受け付ける。申込期限は6月4日必着。