赤坂エリアの飲食店で9月24日、「赤坂産はちみつフェア」が始まった。
TBS放送センター(港区赤坂5)は2011年から、社屋内でミツバチを飼育するプロジェクト「みつばちあ~赤坂Bee Townプロジェクト」を実施しており、ミツバチの飼育を通して赤坂の街の環境保全や、子どもたちへの環境教育に取り組んでいる。現在は約10万匹のミツバチを飼育しており、昨年度には約130キロの蜂蜜を採集した。
赤坂に店を構えて11年目となる3丁目のバー「STILL(スティル)」の小林康雄さんは、蜂蜜採集について、「まずは数の多さに驚いた。巣枠を触ると人肌以上の温かさがあり感動した」と話す。「田舎は畑が多い分、農薬も多くハチの帰巣率が低い。都心は意外と緑が多く、元気の良いハチが多いらしい」とも。ミツバチが桜やマロニエなどから運んできた赤坂産の蜂蜜については「風味がよく出て香りも芳醇(ほうじゅん)。清涼感もある」という。
同イベントには赤坂エリアの飲食店など30店舗が参加。それぞれ今年採集した赤坂産のハチミツを使ったメニューを提供する。同店では、ミントの香りがハチミツの風味を引き立てる「ハチミツモヒート」(1,190円)、ショウガ・蜂蜜・カルダモン・コショウ・チョウジ・シナモンなどを入れ、一晩寝かせて作る「自家製ジンジャーエールの「モスコーミュール」(1,080円)などを用意。メニュー以外にも、赤坂産の蜂蜜を使った好みのカクテルを注文することができ、「寒いときならシンプルなホットレモネードなどもおすすめ」という。お通しのフレンチトーストやニンジンのラペにも、赤坂産の蜂蜜を使っている。
そのほか、イタリア料理店「バッコ」ではゴルゴンゾーラのムースを添えたイチジクとそば粉のパンケーキ、居酒屋「まるしげ」では蜂蜜ソースを添えたカモのロースト、バル「バルマルエスパニア」では蜂蜜をかけたマスカルポーネチーズのアイスクリームなどを用意。
「赤坂という都心で蜂蜜を作っていることを知ってほしい」と小林さん。「ミツバチ1匹あたり、一生で約スプーン1杯分の蜂蜜しかとれない。そう考えると、ぜいたくで味わい深く、ありがたい」とも。
各店とも売り切れ次第終了。