赤坂の虎屋(港区赤坂4)本社ビル壁面に、巨大なたこをモチーフにした正月飾りが施されている。
正月飾りで飾るたこは、今年のえとである丑(うし)がテーマの「干支凧」、「町奴」がもととなっている「奴凧」、源頼光の四天王の1人がモチーフとなった「武者絵凧」の3つ。たこ本体だけで「干支凧」は畳約11.7畳分、「奴凧」は畳約4畳分、「武者絵凧」は畳約14.7畳分にもなる巨大なもの。地上7階から飾っても、たこの足がビル2階まで届くほどの大きさだ。
同社では、昭和40年代後半から「年末年始の風物詩」として同様の正月飾りを行っており、毎年デザインを変えて、新しいものを用意しているという。
「干支凧」は「丑年」に合わせて「梅下の牛」をモチーフにした。天神様として知られる菅原道真が牛と梅に縁が深かったことから、梅と牛を配したデザインの絵柄は昔から縁起とされており、「干支凧」のテーマとして選らんだ。
和菓子は基本的に季節を1カ月早く先取りして製造して販売するもの。季節を先取りした和菓子を食べることで、季節の訪れを感じ、和菓子に込められた物語を創造してもらえるよう和菓子を製造しているという。「和菓子にとって『季節感』は重要な要素であり、季節感を表わす正月飾りなども大事にしている」と同社広報担当者。
正月飾りのたこは今月15日までを予定。