解体工事が進むグランドプリンスホテル赤坂(千代田区紀尾井町1)の屋上部分が5月18日、地上に到着した。
同ホテルは地上40階、高さ約140メートルの高層ホテルで、2011年3月に閉館。現在、再開発のために解体工事が進んでいる。大成建設の新工法「テコレップシステム」を採用し、建物の屋根を最後まで壊さず、ジャッキで支えながら上部から1階ずつ解体。10日ごとに約6・4メートル低くなるため、「ホテルが縮んでいく」と国内外の注目を集めた。
今年3月には半分の高さまで解体工事が進み、今月18日には最後のジャッキダウンが行われ、屋上部分が地上に到達。粉じんの飛散や騒音・振動を低減するためにホテルの周りに設置された解体工事用のゴンドラ足場(テコレップ)の中に、その姿を消した。現在は重機などを使った通常の解体方法で解体されており、6月末に解体工事が終了する。
跡地にはオフィス、ホテル、商業施設から成る36階建ての「オフィス・ホテル棟」と賃貸住宅として提供する「住宅棟」の2棟が建設される。プリンスホテルのブランドは上から「ザ・プリンス」「グランドプリンスホテル」「プリンスホテル」と、3つの階級に分かれており、同事業を進める西武ホールディングスによれば、「オフィス・ホテル棟」には最上級グレードである「ザ・プリンス」か、もしくはそれ以上のグレードの階級を新たに作り、そのグレードにふさわしい最高級ホテルが入る予定だという。
完成は2016年を予定。