和菓子店「とらや」赤坂本店（港区赤坂4、TEL 03-3408-4121）が今年も端午の節句にちなんだ和菓子として、「粽（ちまき）」や「柏餅（かしわもち）」を期間限定で売り出す。

　平安時代に宮中の端午の儀式に使われていたとされる「粽」。当時は米を真菰（まこも）の葉などで包み蒸しており、現在のように菓子としての甘いちまきが広まるのは江戸時代に入ってからだったという。

　同店では「羊羹粽（ようかんちまき）」「水仙粽（すいせんちまき）」「白下糖入外良粽（しろしたとういりういろうちまき）」「外良粽（ういろうちまき）」の4種類を販売（外良粽は関西地区のみ）。価格は1本＝378円、3本束＝1,134 円、5本束＝1,890 円、10本束＝3,780 円。

　江戸時代に端午の節句菓子として広まった「柏餅」は、柏が新芽が出るまで古い葉を落とさないことから、家系が絶えない意味があるとされ親しまれてきた。同店ではこしあんを使った「御膳餡（ごぜんあん）」と京都の白みそを使用した「味噌餡（みそあん）」（以上284円）の2種を販売する。

　同社広報担当の伊藤さんは「忘れがちな日本の年中行事に特別な和菓子を食べることで、この国の文化や伝統を身近に感じていただければ」と話す。

　販売期間は、粽＝5月1日～5日、柏餅＝4月21日～5月5日。赤坂店のほか、百貨店などでも扱う。赤坂店の営業時間は8時30分～19時（土曜・日曜・祝日は18時まで）。